​コロナ禍の夏休み 学生の旅行意識インタビュー その3

取材日2020年12月25日 取材者:武部

Cさん

出身地:千葉県

大学・学部:立教大学観光学部

学年:2年生

まず、夏の旅行について伺いました。

Q 東京在住とのことですが、なぜ近場の大塚に宿泊したのですか?

A きっかけはテレビで見たコロナ対策をしている施設の紹介です。私が宿泊した大塚のホテルはコロナが流行り始めたころから対策をしていると聞いて気になっていました。また、夏休みの九州旅行の中止も関係していますね。

Q 夏に複数回旅行をしたのですね!行くことになったきっかけを詳しく教えてください。

A 家の中にずっといて不健康になっていったのを実感していたんです(笑)

夏の家族旅行のキャンセルもあってその空いた時間で遠出したり、1人の時間をつくりたいと思いました。そのころメディアの情報が入ってきて旅行に行きたいという思いが強くなりました。
 

Q 旅行先の地域を選ぶ際、訪問先の都道府県の観光客受け入れに関する意向、安全対策が行われているか?などたくさん調べたようですね。どんなことを意識していたのですか?

A 実家暮らしで、一緒に暮らす親や兄弟に迷惑かけないようにするためです。訪問先の感染者の人数や現地のイベント開催の有無などを確認しました。
 

Q 東京都にお住まいですね。Gotoキャンペーンで東京都民の除外がされたことによって夏の旅行意欲には何か変化がありましたか?

A  「キャンペーン使えないんだ」ぐらいの捉え方でした。都民除外の発表がされたとき旅行計画をしていませんでしたし、そもそもキャンペーンを使う予定はありませんでした

 

Q 今年の夏の旅行の変化についてお聞きしたいです。事前アンケートでは「 今まではスケジュールみっちりの旅行をすることが多かったが、今年の夏は時間をぜいたくに使う、のんびりした旅行を覚えた(一度の宿泊日数が増えたりもした)」と回答されていますね。なぜ、時間に余裕のある旅行をしようと思ったのですか?

A 宿泊数が増えたのはコロナの状況下で動くことへの抵抗感からです。

今まで、特に家族旅行では、行った先の宿泊施設に連泊することなく、連泊するとしても違う施設を利用していました。子供を飽きさせないために両親は同じ場所に滞在させることを避けていたのだと思います。ですが、最近は私も弟も成長しましたし、親も年齢を重ねたのでこれまでとは違う旅をするようになりました。ゆっくりすることも旅なんだなと思うようになりました

ホテル宿泊や夏の旅行のきっかけでどちらも「メディアの情報」を挙げていたのが印象に残りました。やはり、旅行意欲は日頃目にするマスコミに大きく左右されるのかもしれませんね。

次に、私達のゼミではwithコロナの新しい観光のあり方として、出ができないからこそ、自身の居住地周辺の魅力に気づき楽しむ「地元観光」という考え方を提案してきました。ここからの質問では、Cさんの地元についてのお話を聞きました。

 

Q 地元はどこですか?

A ここが私の地元といえる場所がないです。これまで引っ越しを何度もしてきて現在住んでる場所は比較的長く住んでいますが、あくまでも「居住期間の長い場所」としか思っていません。
 

Q 夏に県民市民割を使い、今後も利用する予定であると事前アンケートでご回答頂きました。詳しいお話を聞きたいです。

A たまたま見つけた大江戸温泉の都民割を夏に使用しました。今後は居住地の区が持っている軽井沢のコテージの割引券が当たったので、冬に行く予定です。

Q  「地元観光」という言葉についてどのようなイメージをもっていますか?

A なにか「発見」を求めて観光するときは「地元観光」になると思います。例えば、運動のために散歩することは散歩。何か地域の新たな発見を求めて散歩するときは地元観光になるといった感じをイメージします。また何等かのかたちで「訪問する地域を考えている」観光も地元観光になると思います。

Cさんが考えた地元観光の要素には「訪問先を想う観光」が含まれていて、私たちゼミ生が考えるこれからの観光に求める姿と合致していました。また引っ越しが多いなどの理由で地元が無いと考える方もいらっしゃることに気づかされました。地元観光の「地元」という言葉にも定義が必要であると思いました。

最後に、秋冬の旅行について、また感染状況を踏まえた今後の旅行意欲について聞きました!

Q この秋・冬に旅行をしましたか?Gotoキャンペーンは利用しましたか?

A 11月に横浜、三重、京都のすべての宿泊旅行で利用しました。

Q 今後予定している旅行はありますか?

A 練馬区の地域割引制度を使った軽井沢旅行です。

Q この秋・冬にキャンセルをした旅行はありますか?

A 年末の金沢旅行です。Gotoキャンペーンの中止期間と重なったことと、コロナの感染拡大が理由です。

Q 観光学部に在籍ということで、コロナ流行以前から観光公害、オーバーツーリズム問題ついて授業で学んだことがあると思います。実際、旅行をする際に地域やその土地に住む人を配慮した行動をしようという意識はありますか?コロナ流行前と後の変化などありしたら教えて下さい。

A コロナ流行前は旅行前の行動に関しては自分から訪問先のことを深く調べたりはしていませんでした。しかしコロナの流行に関係なく何か訪問先に関する気になる情報や地域の問題が耳に入ってきたら、「その地域の人は問題についてどう思っているのだろう?」みたいに考えています。最近の例を挙げると、2020年の国内旅行訪問者数上位の地域が紹介されているニュースを偶然見ました。その際は「地域住民はこの結果にどう思っているのだろう?」と考えましたね。コロナ流行後は事前下調べから旅行中の行動にいたるまで、感染拡大防止のマナーなど訪問地域に配慮しないといけないものが具体的になりました。

コロナ流行前からCさんはご自身の旅行中に観光地の問題やその地域住民の視点にたって問題を考えることもあったと伺いました。コロナ流行を経てCさんのような思考ができる観光客が増え、新たな観光のかたちが定着したら良いなと思います。ご協力ありがとうございました。(たけべ)

​その他のインタビューはこちらから

①Aさん​(大学1年生)​   ②Bさん(大学3年生)   ​④Dさん(大学3年生)