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​コロナ禍の夏休み 学生の旅行意識インタビュー その1

取材日2020年12月23日 取材者:三好

Aさん

出身地:茨城県

大学・学部:立教大学観光学部

学年:1年生

今夏は、Gotoキャンペーンを利用して、居住地と同じ、茨城県内へ宿泊旅行を行ったそうです。今までの旅行と異なり、「宿泊施設のみを目的とした」旅行だったと言います。

まず、夏の旅行について伺いました。

Q 旅行先の選び方についてお伺いします。居住地と同じ、茨城県内で宿泊、なぜしようと思いましたか?

A 祖母と祖父と一緒に旅行をしたので、感染リスクを減らすため、遠出しようとは思いませんでした。旅行をすること自体は5.6月に決めました。コロナウイルスへの感染は怖いけれど、祖父母と旅行にいつ行けなくなるか分からないため、旅行をすることになりました。

 

Q 5,6月に旅行をすることは決めていたのですね。旅行に行くことになったきっかけを詳しく教えてください。

A 祖母の「旅行をしたい!」という意向が一番強かったです。自分の受験が終わって、家族旅行をしようとずっと話していたのですが、コロナウイルスの流行もありこの時期になりました。

Q 夏の旅行で、Gotoキャンペーンを利用できることは旅行に行く後押しになりましたか?

A それほど後押しになりませんでした。キャンペーンにより、安くなるのはいいけど、Gotoキャンペーンを利用して、観光客がたくさん来ることによって、観光地が混雑するかもしれない、という、いい面も悪い面もあると思っていました。

Q 宿泊施設の選び方についてお伺いします。どのような場所を選びましたか?

A 宿泊施設は一度行ったことのある場所に行きました。コロナウイルス流行前から行っていて、祖父母はすでに3,4回泊まったことがあるところです。家から2時間かからないくらいで行ける場所にあります。普段、泊まることは少ないけど、そのエリアには日帰りでいくことは多かったです。

 

Q 訪問経験がある宿泊施設だったのですね。以前行ったことのある旅館に、コロナ禍においてまた泊まろうと思ったのはなぜですか。

A どんな所か分かっている安心感があるからです。コロナ対策に関するチラシが家に届いたため、安心して行くことが出来ました。また、宿泊のキャンセル料がかからない施設だったことも、その場所を選ぶ大きな理由になりました。

Q そのようにして選んだ「宿泊施設を目的とした旅行」は今までの旅行とどのように違いましたか。

A 「宿泊施設を目的とした旅行」では、コロナウイルスの流行がなければ近隣の観光施設に行っていたところを、宿泊施設に直行して、部屋でゆっくりしたり、何度もお風呂入ったりして過ごした旅行となりました。宿泊施設自体も、感染対策のために、夕食の時間がお客さんごとに分けられていたり、仕切りがあったり、高齢者と若者で部屋を変えたりする工夫をしていました。

 

Q 旅行前に、旅行先のコロナウイルスに関する情報を調べていますが、調べるのは簡単でしたか?なぜ調べようと思いましたか?(事前アンケートより、旅行前に「訪問する市町村の観光客受け入れに関する意向, 訪問する市町村の感染者数, 居住地の感染者数、安全対策を行っているか, 旅行先の地域が出している観光客へのお願い」について調べてから旅行をしたと回答されていました。)

A 居住地と同じ県内のことなので、調べることはそんなに大変ではなかったです。県のテレビや新聞から情報を入手しました。感染状況が家と旅行先で変わらないため、旅行に行く・行かないに関わらず普段から調べている情報が、旅行先の情報にもなりました。

 

Q 旅行に行った感想として、旅行先の地域の満足度・再訪意欲が「やや低い」と回答されていましたがそれはなぜですか?

A その地域には何度も訪れているところなので、もしコロナウイルスが落ち着いたら、再訪するよりも、もう少し遠くに行きたいと思ったからです。コロナウイルスの流行が続けば、安心を求めてまた再訪するかもしれません。

このような感染リスクを考えながら旅行に行かなければいけない状況だからこそ、今まで宿泊したことのある施設に安心感を求めて宿泊したという話が印象的でした。今だからこそ、宿泊施設側が「安心安全」を売りに、コロナウイルス流行前から訪問しているお客さんへ宣伝することも大事だと気づきました。

次に、私達のゼミではwithコロナの新しい観光のあり方として、遠出ができないからこそ、自身の居住地周辺の魅力に気づき楽しむ「地元観光」という考え方を提案してきました。ここからの質問では、Aさんの地元についてのお話を聞きました。

 

Q 地元にはどんな特徴や魅力があると思いますか?

A 自然が多い、田舎で農作物が美味しいところです。近くにあやめ園があって、あやめが咲く時には、主に関東圏から多くの人が訪れます。私も毎年行っているのですが、今年はコロナウイルスの影響で、あやめ園祭りが中止となってしまったため、行きませんでした。地元の古めの旅館がコロナを機に多く閉館してしまったので寂しく思います。

Q 「地元観光」という言葉を聞いてどのようなイメージを持ちましたか?

A 散歩で行ける範囲へ行くことに関して、「観光」というイメージを持つことは難しいです。景色を見に行くという印象を持ちます。

 

Q 「地元観光」についてやりたいと思ったがやらなかったと回答されていますが、なぜしなかったのか、理由があれば教えてください。

A 「地元観光」という言葉は楽しそうだけれど、実際にどんなことをすればいいのか分かりませんでした...

「地元観光」とは何か、どんなことをすれば地元観光となるのかについて、ゼミ内でもさらに議論を重ねていく必要があると感じました。地元観光という言葉を知ることで、地元の魅力を考えてみるきっかけになるといいなと思いました!

最後に、秋冬の旅行について、また感染状況を踏まえた今後の旅行意欲について聞きました!

 

Q 秋・冬に旅行をしましたか?

A していません。キャンセルした旅行も特にありませんでした。

Q Gotoキャンペーンが停止してしまいましたが、旅行意欲に変化がありましたか?

A 現在、感染者数の増加によって、旅行意欲はあまりありません。家族の仕事の関係もあり、普段の買い物でさえも気を付けている状況なので旅行は難しいと思います。コロナウイルス流行後の中で、一番旅行意欲が高まった時期は、テレビでGotoキャンペーンの宣伝をしている時期だったと思います。

 

Q 秋・冬に地元観光をしたり、地域クーポンを利用したりしましたか?

A お母さんが公民館から、チラシを持って帰ってきたことををきっかけに、地元の人が参加するウォークラリーに参加しました。高齢者が多く、若い人が少なかった印象があります。

ヒアリングを通して、コロナウイルスの流行により、旅行中の行動に変化が起こることが分かりました。また、感染者数の増加は旅行意欲に大きな影響を与えるということも改めて感じました。ご協力ありがとうございました!(みよし)

​その他のインタビューはこちらから

②Bさん(大学3年生)   ③Cさん(大学2年生)   ​④Dさん(大学3年生)

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