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新たな観光の在り方を模索した1年

怒濤の2020年も今日が最後の日となりました。

皆さんにとってこの1年はどのような年でしたか?

当たり前だった日常が奪われ、見通しのつかない未来に誰もが不安を抱いていたでしょう。

私にとってこの1年は、新たな観光の在り方を模索する年でした。


私が大学に入学した頃、観光は国の経済を支える大きな柱であり、東京オリンピック・パラリンピックに向けて多くのインバウンドを呼び込もうと国全体が活気に満ちあふれていました。そのような絶好のタイミングに立教大学観光学部に進学できたことを、誇りに思い、これからの学生生活に期待を抱いていたことを覚えています。しかし、新型コロナウイルスにより観光は不要不急と認識され、挙げ句の果てにはウイルスを拡散する原因だと悪者扱いまでされるようになり、人々の観光に対する捉え方は大きく変化しました。


私たち大学生も新型コロナウイルスによる影響はとても大きかったです。オンライン授業により、友達と会うことすらできないまま1年が終わり、楽しみにしていた大学生活のほとんどが奪われてしまいました。多くの出来事が制限された一方で、観光がどれだけ私たちの生活に影響を与えてきたのか、そのありがたさを痛感することともに、これからの観光の在り方を模索するきっかけができたと思います。


西川ゼミでは「観光学部生だからこそ今できることがあるのではないか」と思考を巡らせ、3回にわたるアンケート調査やまちづくりコンテストへの参加などあらゆる挑戦をしました。これらの取り組みを通じて、私は「地元観光」「交流人口を観光客と見立てる観光」「訪問先を思いやる観光」主に3つの観光の在り方に辿り着くことができました。どれも長時間の議論を重ねて導き出した答えであり、一つ一つにたくさんの思い出が詰まっています。これまでのプロジェクトを振り返ると、地道で複雑な作業が多かったり、長時間の議論を重ねてもたどり着かない「答えのない問い」に悩んだり、大変なことが多かったです。しかし、そこから得る学びや自分たちが導き出した答えは、計り知れないほど大きな財産となりました。また、個人的には議論を続ける上で重要な粘り強さ、論理的思考も鍛えることができました。これは西川ゼミに所属して1年間大切な仲間たちと切磋琢磨したからこそ言えることであり、このゼミに所属して良かったと心から思っています。


最近、私が観光学部に所属していることを伝えると「観光を学んでいるんだ!今大変だよね。」「将来は観光業界に就くの?就職大変だね。」などマイナスなニュアンスで捉えられるようになることが多くなりました。しかし、私は観光の変革期にこうやって観光学部生として観光を学ぶことができるのはとても貴重なことであり、これからの新しい観光を創造し提案していくことは、価値のあることだと胸を張って言えます。来年は、この1年で得た新たな観光の在り方を実践できるように願うと共に、変化し続けるであろう「観光」を西川ゼミの皆と最前線で議論し、向き合っていきたいと思います。


それでは皆さん、良いお年をお過ごしください。

A.F.


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