地域の光を観ること

 まちづくりコンテストのプラン提出から先週の金曜日で1週間が経ちました。お忙しい中複数のグループにまたがり指導をしてくださった西川先生、共に数えきれないミーティングを重ねプランを練り上げたズーミーズの皆、本当にありがとうございました。チームのミーティングは日が経つにつれ濃くなっていき、対象地である埼玉県草加市への訪問も加わってズーミーズの皆の個性や人柄がどんどん爆発していくのを感じました。9人が1人1人少しずつでも部品を組み立てていき、プランだけではない大きな何かが出来上がった、そんな2020年の夏だったなと感じます。

 プランを練る上ではワクワクすることや理想の形が先走り、個々のプランが独立してしまいがちだと思います。しかし、しっかりと地域の課題に基づき一連の流れの中でプランを組み立てることが不可欠なのだと痛感させられました。「地域資源の魅力を発見する→自分たちが地域資源を使うことで魅力を高める→魅力を他の住民に発信する」という流れにプランを落とし込むことで、住民が楽しみながら自然にまちづくりに参加することができ、草加が持続可能なまちになっていくのではないかと感じました。事前調査で草加市民の方にヒアリングを行ったとき「草加には何もない」と言っている方が多い印象を受けました。しかし、春学期に読んだ文献の中で「何の魅力もない地域はない」「魅力に気づけてないだけ」という記述があったように、草加に何もないのではなく、草加市民が地域資源の魅力を認識しきれていないだけだと草加訪問を通してわかりました。外からの視点によって、自分の地域の魅力に初めて気づくということもあります。だから私たちのような観光客と住民のどちらの視点も持ちうる存在が、地域住民が地域の魅力に気づくきっかけづくりを担うことが必要なのではないかと思います。

 プランを作成している間、草加が観光要素を求めているのか、草加に観光は必要なのか何度も疑問に思ってしまうことがありました。住民が住みやすく生活しやすければそれでいいのではないかと。しかし住みやすく生活しやすいのは、利便性だけでなく、草加松原や伝統産業などの地域資源が草加のまちを古くから支え、まちの雰囲気をつくってきたからだと思います。だから、そのような地域資源を守り未来につなぐために、観光、つまり「地域の光を観る」ことが求められるのではないでしょうか。地域内外の人が地域の光を観ることでその光を守っていこうと思う。その積み重ねでまちは続いていくのではないかと思います。

 プラン提出が近づくにつれ、もっと草加を訪問したり、草加市民の方の話を聞きたい気持ちが強くなりました。昨日、ゼミで草加のまち歩きをしたのですが、プランが完成してから訪問したことで初めて気づくことや新たに思いついたことが多くあり、地域分析に終わりはないなと思いました。プランは既に提出してしまいましたが、自分の知らない草加の地域資源や地域資源の生かし方、草加を魅力的なまちにする可能性がまだまだあると思うととてもワクワクします。草加のまちづくりに今後も関われる機会があれば、私たちが今回作ったプランを深めたいですし、さらに地域分析を行ったうえで新たなものもつくってみたいです。そのときは草加市民の方々もプラン作りに参加し市民の方と一緒に一つのものを作り上げてみたいなと思います。

M.S